日の当たらない場所。

無職の備忘録

高校時代の話。②

学校にはなぜか、よっぽどの理由がない限り全員何らかの部活に強制的に入らなければなかった。とりあえず写真部に入ってみたが、正直つまらなかった。学校が休みの日に、わざわざマラソン大会の写真取りに行かされたりした。写真の面白さに気づけなかったし、部員もほとんどギャルかチャラい男子で馴染めなかった。男子部員にささいな嫌がらせを受けた時我慢の限界に達し、二年生になって退部して、今度は友達のいる茶道部に入部。

週一に一時間弱、茶道の先生にお茶の点前を教えられた。たった週一に真面目にやればいいだけで、部活無い日は顧問に自主練と称し、部員とお菓子を持ち寄って放課後にたむろしてた。

部活も緩かったが、授業もかなり緩かった。みんな勉強したくない一心で先生との雑談で一時間終わったり。私が授業中、中年の化学教師(よくいそうな小太りのメガネおっさん)の似顔絵を描いて隣りの席の子に渡すと、面白く書き足してくれ、更にそれが後ろの席の子に渡り、グレードアップされた似顔絵は最終的に居眠りしてるクラスメイトの机に置かれ、目が覚めた瞬間気持ち悪い落書きを見た時の反応を、みんなで楽しんだり。(今思うとかなり卑劣な遊びだ。申し訳ございません……)

夏休みには勉強合宿として学校に泊まって、夜に体育館のスクリーンでB級ホラードラマ見て肝試しして。平和すぎる学校生活を送った。

ささいな日常の幸せで成り立ってたのが、今思うと素敵だったと思う。

まぁ今は立派な無職なんですけどね。高校、専門学校時代も友達はいたけど、無職になった後ろめたさで誰とももう繋がりは無いです。

だから学生を外で見かけると、とても眩しく羨ましい。私みたいにゆるく育って就活で挫折しない事を祈る。