日の当たらない場所。

無職の備忘録

佐伯瑛という存在。(ときメモGS2感想

GW中にときメモGS2をクリアしようと頑張りました。1週目だとイベントを飛ばすわけにいかないから時間かかりましたね。 もう10年前以上のゲームだから普通にネタバレ書こうと思う。 2での主役、佐伯瑛をやった感想です。 まず瑛くんの設定が「エリート思考の両親と意見が合わず、両親が祖父の高齢や体調を理由に店を閉めさせようとしたが、祖父の想いを知る瑛は初めて親に反抗し実家を出て祖父と暮らしている。遠く離れた土地に将来バリスタになることを目標に周囲には隠して、祖父の喫茶店珊瑚礁を手伝っている(Wikipediaから一部抜粋)」というおじいちゃん子で、学校では優等生で女生徒達にも人気で優しい王子様ではあるが、幼少期に出逢ってたことのある主人公(プレイヤー)に対しては入学当初から上から目線で皮肉を言ったり冷たい態度で接してくる、悪い印象からのスタートだった。

案の定デートを重ねと少しずつ素直な一面を見せてくれ、ツンデレ好きにはたまらないと思う。本当は怪獣が好きだったり、海に飛び込んで無邪気にはしゃいだり子どもっぽい場面も。本当に色んな性質を持ち合わせてる。

 

1年目の4月から瑛が働いてる喫茶店でバイトし順調に好感度を上げていったが、3年目の学校主催のクリスマスパーティーに瑛が参加しておらず、主人公が心配になり様子を見に行く所から物語が急展開する。 店主の祖父が「今日で店を閉める」と瑛に言ったのだ。しかしそれは決して祖父の体調が悪いからでは無く、学校と店の両立でクタクタになってる瑛をこれ以上見たくないという祖父の優しさから出た結果だった。 瑛が主人公に「俺、できる事全部やれたのかな?」と涙声で聞くシーンは印象的だった。 そして2月に瑛は両親がいる街へ引っ越すため、先に卒業証書を貰ったことを打ち明ける。 店はもう諦めたからと自暴自棄になる彼、瑛君らしくないと説得する。「俺らしいってどんなだ?お前は俺の何を知ってる?」「耐えられないんだ、これ以上 情けない俺をお前に見られるのは…」がこの思春期特有の自我との葛藤が見える。両親に刃向かい、店を手伝う条件のため成績優秀をキープし、人前では完璧に優等生の顔を作っていた瑛にとって、祖父の店はプライドそのものだったんじゃないかと感じた。

以前、追加デートで起きた会話の選択肢で異性の好みについて聞く場面では「本当の俺を見ていてくれる人がいい」と答えており今私の前にいる瑛くんは本当の瑛くん?と聞くと「分からない。でもそうしたい、そうでありたいと思ってる…」の複雑な心情が見え隠れしていた。 あと学校で常時モテて女慣れしてるかと思いきや、主人公とデートする時は会話が時折り辿々しくなり、照れた反応をするのが可愛かった。

 

この文章を考えながら、改めてこのゲームのOP、Stayを聴くと歌詞が瑛の気持ちをよく表してると思う。まぁ絶対そうゆうコンセプトで曲作っただろうし。自分は結構歌詞について考えるのが好きなのかも。 例えば歌詞の「不器用な僕」=完璧だと思ってたが、本当はただの見栄っ張りでプライドが高く、恋愛には不器用な自分。て意味なのだろう。

「考え抜いた答えはstay」と歌のラストにある通り、ゲームのエンディングで再び瑛が主人公の元に会い来て、やっぱり情けなくてもお前のそばにいたい。と告白する。そしていつかまた喫茶店を再開させるため、今できる事から頑張る言ながら、店の鍵を主人公に渡し、一緒に店を開こうと言って物語は終わった。 前にやった3のメインキャラはどことなく大人びてあまり高校生に見えなかった。そこが2と少し違う点かな。

声を担当した森田成一さんの高校生に近い自然な喋り方と、不器用な瑛くんを表現するために細かく声色を変える演技がすごく良かった。学校では猫を被った喋り方になるのと、主人公との会話では動揺して声が裏返える部分が面白かった。

第一印象は今一つ好感の持てないキャラだったが、ゲームをクリアした今は可愛くて愛おしい存在になった。 もう一度、城へデートに行って瑛くんの「天下とりに行くぞー」が聞きたくなってきた。 色々書いた割に瑛くんの良さがちゃんと伝えられたのか不安だが、今回はこのくらいで終わります。